みんなを不幸にする!?リフォームにおいて「おすすめできない施主支給」とは?

 

こんにちは。「損をしない家の買い方を世の中に広めたい、リノベーションの人です。

今日はみんなを不幸にする!?リフォームにおいておすすめできない施主支給とは?をお伝えします。

「施主支給」というのは、リフォーム工事において、商材をお客様が自分でネットや雑貨屋さんで買って現場に渡す方式のことです。2005年に初めてリノベーションをした際、「施主支給してもいいですか?」と言われたのが私の初耳で、紆余曲折を経て、だいぶ一般化してきたと思います。私としては中古住宅+リノベーション+施主支給&一部DIYが最強のコストパフォーマンスだと思っており、基本的に施主支給には賛成!です。ただ注意点が満載ですので、「すべらない施主支給の話」をお届けできればと思います。

 

 

本記事のテーマ

みんなを不幸にする!?リフォームにおいておすすめできない施主支給とは?

内容:
➀リフォーム現場に商材を施主支給する、というのはどういうことか?
➁おいしい施主支給の話に、リスクは無いのか。いや、だいぶある。
➂現場に優しい施主支給を心がけないと、後で痛い目みますよ…
➃リノベーション担当者から見た、施主支給OK商材と、NG商材。

 

私の略歴です。不動産仲介業、販売受託業、リフォーム・リノベーション業を、個人住宅でのみ、大学を卒業してから20余年、やって参りました。個人でのリフォーム総請負額は30億円を越えます。

□不動産仲介業、新築マンション販売を約10年経験
□日本で一番歴史のあるリノベーション会社のトップセールスを経験
□受賞歴、メディア掲載歴多数。吉本芸人さんとTV出演も経験
□最前線で150現場以上のリノベーションを担当

賃貸、投資物件、商業ビルなどについてはほぼ未経験なのでお話できることはありませんが、個人邸については不動産業、建設業両面からお伝えできると思います。

 

リフォーム現場に商材を施主支給する、というのは、業者さんにとってどういうことか?

リフォーム現場で施主支給を行うというのは、珍しいことではなくなってきました。驚きましたが、大手ハウスメーカーさんの新築注文住宅でも施主支給があるとも聞きます。Google一発でほぼ全ての金額が赤裸々になる、いい時代になりました。見積書に入っている10万円のトイレが、ネットショップを見たら7万円で売っている。そりゃ7万円で買いたいですので、いいと思います。ではこの3万円の差はどこから生じるのでしょうか?もちろんリフォーム会社の利益、現場利益を削って生み出される3万円です。

施主支給というのは「現場の利益を削っている」ということと、下記内容を認識してやる限り、どんどんやっていいと思います。私は賛成派です。ただ、マナーが存在します。それを守らないと、現場工事後半戦で見放されることもありますので、最低限、知っておいていただきたいことをお伝えします。

施主支給で現場が嫌がるのは、「利益を削られる」ことと、同等かそれ以上に「現場の流れを乱される」ことです。詳しく書きます。

 

例えばトイレ。リフォームA社はTOTOから買いません。TOTOとA社の間に代理店B社が入り、B社手配のトラックで現場に到着。リフォームA社担当は、TOTOよりも代理店B社担当と頻繁にやりとりし、B社担当は現場監督ともツーカーのため、スムーズな取引につながります。

あなたの元にある見積書には、TOTO、A社、B社の利益が乗った状態で記載されていると思っていただいてまず間違いありません。ネットショップで買う場合、このリフォームA社分をネットショップが得ていると考えれば分かりやすいと思います。

ここでリフォームA社にとっての損失は、利益と同時に、「スムーズなやりとりができなくなる」ことに尽きます。とりわけ時間のタイトなリノベーション現場などでは、「トイレ納品一日前倒しよろしく!」「ごめん、ペーパーホルダー左右逆やった。すぐ入れて!」「手摺、下キャップだけ割れた。明日お客さん引越しちゃうから、現場じゃなくて事務所に納品して」という会話が、毎日行きかいます。

リノベーションに携わる延べ100人、メーカー数万人が全員ノーミスで動く、もしくは左右逆のペーパーホルダー、キャップが割れていることを全消費者が気にならなくならない限り、このような会話が現場から聞かれなくなることはないでしょう。

 

あなたが施主支給をした箇所については、この流れを変え、止めることになります。この「前倒しよろしく!」「マジすか?分かりました、何とかします!」の間にあなたが入るからです。現場とネットショップはやりとりしませんので。工事が「全てお任せ」ではなくなり、あなた自身が流通・メーカーの一部となり、「施工側の」責任が生じます。脅す訳ではなく、実際にそうですので、安くなる分の労働を「工事の流れに入る」ことで賄うことになると思っておかないと、後味の悪いことになりかねません。

おいしい施主支給の話に、リスクは無いのか。いや、ある。

自分でネットショップで買うだけで安くなる。リスクはもちろんあります。ただ、施主支給黎明期の2008年前後には、そもそも商品が来ない、部品が足りない、壊れていたが電話がつながらない、ということがよくありましたが、最近はさすがにだいぶ減りました。

ただこんなことがありますので注意を:
Case:1 洗面ボウル到着日当日に設置予定だったが、届かない。準備した職人がキャンセルとなり、出戻り費用を請求された。

職人さんはその洗面ボウルのために他の仕事を断って待っていてくれたので、残念ながら当然です。あなたに請求がいかないとすると、現場が負担するか職人さんが泣き寝入りしています。通常料金全額でなくとも、半額はお支払いいただきたいところです。

洗面ボウルを買う、という行為には、「予定通り問題無く到着する」という価値が含まれます。代理店B社が担保するその価値を、ネットショップさんが実行しなかった実例です。このときは、なんの断りもなく配達人さんがマンション宅配ポストに入れてしまい、カードが無かったから取り出せなかったというオチだったのですが、このようなことはたくさんあります。最近は宅配業者さんが大変だからいろいろ許そうという空気もあり、私もそれは賛成ですが、リフォーム工事現場では困ることもあります。

購入する際には、正確な到着日・時間、配送方法、連絡先として、現場監督の電話番号を伝えさせてもらい、商品到着の前日に現場監督に一本電話を入れておきましょう。ネットショップ側にも、「必ず手渡しで」と伝えておく。いつでもミスは起こるので、完全に避けることは不可能ですが、その一本の気遣いで、現場としてのやりやすさは違います。

 

Case:2 建具が2/1に届き、2/10に設置しようと思い、取り出したところ、ガラスが割れていた。ネットショップ側は「受け取りの時に検品し、問題ある場合はその場で補修交換を申し出ることと、申し込み時の注意事項に赤字で書いてます」と主張。配送会社は「丁寧に運びました」。受け取った現場監督は「丁寧に置いて、動かしてない」と責任の所在が分からないケース。よくある、施主支給で一番避けたい事態です。

ここはご注意しておいてください。ネットショップで購入したのがあなたなら、検品をする責任を負うのもあなたです。もし仕事で現場にいけないのであれば、少なくとも検品を現場監督や担当者に依頼しておきましょう。全商品の検品を常にできればいいのですが、ものすごい量の商材が届く現場では不可能です。特にガラス入りの建具は厳重に養生されて届きますので、到着後傷を付けないことを優先すればこそ、到着すぐ検品とはいきません。

通常ルートであれば、「ガラス割れとるで」「すいません、すぐ換えます」で終わります。ネットショップの言い分を保証するのはあなただけです

余談ですが、現場側としては、「受取時に検品せよ」というのであれば、配送業者さんに代行させるのが、せめてもの筋だと私は思います。そもそもマンションの玄関までしか配送業者は運ばない(軒先渡しと言います)前提で、そこから先は現場にいる人がエレベーターを使って持ち上げることがほとんど。例えば雨の日に幼児行き交うマンションエントランスで養生を外し、検品をするのは現実的ではありません。

そんな現場事情をご理解いただき、とりわけ「本当に気に入って買ったアンティークの扉」「どきどきしながらイチかバチかで買ったフランスの照明」などは、絶対にご自身で受け取り、検品をすることを強くおススメします。

 

現場監督から見た、施主支給OK商材とNG商材

どこで判断するかと言えば、取り合いが少ない商材」と「不具合が出たとしても、問題が小さい商材」です。「取り合い」とは「その商材を機能させる際に関係する周辺材料、工事手間」のことです。

ペーパーホルダーをネットで買って設置する際の「取り合い」は、➀設置する壁の下地の状態 ②設置する大工さんの作業、の2つです。棚の取り付け、壁面家具の設置もほぼ同様。壁に下地があれば私でも設置できます。支給材でもあまり問題が生じません。

ペンダントライト、スポットライトは、引っかけシーリングやダクトレールを用意しておいてもらっておけば、➀設置、のワンテイクです。全く問題が生じないでしょう。のちのち商材に問題があったとしても、せいぜい照明が消えた、ねじが緩みやすい程度。商品交換で対応可能範囲です。

トイレ便器はどうでしょう?「取り合い」の視点で言えば、➀設置する床下地の状態➁内装材の状態➂排水管の接続金物➃上水管の接続金物⑤上下水管の接続作業と、たくさんあります。たくさんあるとどうなるかと言えば、たくさん問題が生じる余地が生まれます。排水の金物が足りないなど部品不足が生じたり、設置後漏水した場合、商品が悪いのか、設置した職人が悪いのか、もともとの配管・床下地などの家が悪いのかと、責任所在が分からない問題が生じたりします。取り合いの量と問題の量は比例します。

とりわけマンションでは漏水したら本当に大変です。いろんな漏水を経験した当事者ですのでよく分かりますが、あってはならないことですが、漏水が発生することはあります。東京代々木で経験した漏水は、正に商品が悪いのか職人が悪いのか元々の配管が悪いのかが判別できないケースで、下の階の方の復旧含め、丸々4日間、大いに苦労しました。

そのような事故が起きた場合、ネットショップが対応してくれる、保証してくれることは考えられません。メーカー保証を盾にして、TOTOメンテナンスが動くだけです。TOTOメンテは商品以外のことはやってくれません、というよりも責任範疇上、できません。

発注者にとって最悪なのは、リフォーム業者側に「うちが入れた商品ではないので、その漏水には責任を持てません」と逃げられることです。通常は考えにくいですが、「かなり強く拒否したのに無理やり施主支給になった」など、それまでの流れによってはあり得ます。悪いことは言いませんが、水回り商品の施主支給はおすすめしません。せいぜいオンボード式の洗面ボウルくらいです。

まとめると、「取り合い」の少ない照明器具、タオルバーなどのアクセサリーなどは全然OK。取り合いの多い水回り商品、建具はNGです。もし私の友人が「キッチン施主支給しようと思うんだけど…」と言ったら、「まじで?怖くないんか??」と私は止めます。責任負えません。リフォーム屋が自宅をする際は普通にしないと思います。

 

 

現場に優しい施主支給で、安く買ってリスクも軽減しましょう

とは言え、繰り返しますが施主支給を決して否定しません。下記4点に留意し、現場監督、もしくは営業担当としっかり打ち合わせをすることで、ほぼ100%トラブルは防ぐことができます

➀工程をずらさないよう、納品日、納品方法、検品まで責任を持つ
➁買う商品について自己責任で購入先と打ち合わせする
➂商品に破損などの問題があった場合の、ショップ側の対処方法を前もって聞いておく
➃支給商品については、保証、アフターフォローを受けられないことを理解しておく

上で上げた商品を支給するだけでも、リノベーションなら10~20万円くらいはすぐに安く仕入れることができます。現場の流れを止めない、本当に賢い買い物で、気に入った商品に囲まれてください。

 

施主支給用商材の購入サイトです↓
国内最大級の建材サイト【アウンワークス】

今回もお読みいただきありがとうございました!

リノベーションに興味がありそうな方とシェアをお願いしますm(_ _)m

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

カラフルライフ
リフォーム・リノベーション、不動産仲介業、注文住宅営業など、“一般顧客向けの”不動産業・建設業を20年提供してきました。営業、プランナー、デザイナー、現場監督と、幅広く網羅した仕事をしてきています。中古住宅流通+リノベーションの住宅の買い方をするに、せっかくなのでこれまでの経験を知っていただきたく、連載しているブログです。