バーキンはこう並べる。代官山の高級マンションに学ぶ、ブランド品の扱い方。

こんにちは。リフォーム&リノベーションの人、株式会社カラフルライフの清水  透です。

「普通の仕事」なんて世の中に無い、と思っていますが、人様の住まいをさわる、というのもある種特別な仕事だと思います。

 

これは間違いなく言えることですが、それがカギ交換のみであったとしても、全現場について何かしら記事を書くことができます。ただ、長いこと仕事をしてくると、年に数回だったり、数年に1回だったりと、本当に特殊な家をさわることがあります。

バババババババババ、バババババーキン。バの数くらいバーキンが並ぶ、こちらは東京都渋谷区で担当させていただいたお住まい。特殊で思い出深い施工事例です。

 

芸能人もよく訪れるチョー快適な代官山T-siteの近く。よくトイレを借りて、横のハワイアンカフェでランチするマダムを見ながらファミマでおにぎりを食べ、工事後にズタボロになり、髪の毛真っ白、ひとりだけ浮きに浮いてる状態でスタバでコーヒー飲みながら仕事してました。過酷な思い出です(苦笑)

築20年を越える中古マンションながら、2020年当時120㎡で1億5,000万円前後の相場を誇る、分かりやすい億ション。「どんだけぇぇ~」ええマンションやねんというのは、過去タレントさんもお住まいであったということからも伺い知れます。実際にアプローチ、エントランス、エレベーターホールそのものや置いている調度品の数々から、底知れぬ富裕層感を実感できるマンションでした。

 

非常に広い玄関ホールからリビングへ抜ける廊下に、同じく主寝室とリビングをつなぐ廊下にバーキンたちはいます。

個人的にはブランド物にそれほど造詣が深いということは無く、高級バッグであることは知っている程度でしたが、

施主さんからも聞きましたが、まあ色んな種類があり、高値で取引されているのがよく分かります。ちなみにバーキンという名前の由来がエルメス公式HPにありました。

ジェーン・バーキンさん、当たり前ながらお綺麗な女優さんです。横に座ったのがブリジット・フォンダだったらフォンダ、メグ・ライアンだったらライアンになったんでしょうかね。ファーストネームではなくファミリーネームを持ってくるあたりにジャン=ルイ・デュマ エルメス会長の紳士ぶりが見てとれる、ような気が致します。

 

陳列棚を抜けると、ダイニングテーブルと一体になったキッチンスペースにたどり着きます。

こちらはクッチーナというオーダーキッチンメーカーさんに作ってもらったもの。結構色んな人に聞いた真偽不明の情報ですが、木村拓哉さんのお家にも入っているそうです。同じく代官山の目抜き通りに店舗を構えているため、分かる気もします。私も10件くらい納品させていただいています。神戸・大阪にもショールームがあります。

 

向かって左奥にはビルトインのワインセラー、その横にドイツ製のビルトイン冷蔵庫・冷凍庫。手前中央本体に入っているのがもはやおなじみのドイツのミーレ社の食器洗い乾燥機。向かって右側の鏡のところは、一枚開いてますが、オーダーで作った壁面収納です。ダイニングを彩るペンダントライトはクランカーというTOYOキッチンスタイルさんのもの。業界的には全部定番品と言って差支えないものたちだと思います。

床は写真だと天然大理石に見えますが、大理石調のタイル。材料の金額的にものすごく安くなることはありませんが、天然大理石は“天然”というだけあって、割れやすさや出来上がりの厚み、大きさなどになかなかのばらつきが出ます。

そこへいくとタイルは工業製品で商品としての精度が高いため、結果としてできあがったときの施工精度に差が出ます。基本的にスリッパを履いていただくことをおススメはしますが、素足で歩くことも多い日本の床の場合、タイルとタイル、石と石の間に段差ができにくいことは非常に大事なポイントです。

「プロだったら大理石でもフラットに貼れ!」というお気持ちも分かりますが、「申し訳ありませんがそれはリフォームの現場をご存知無いから言えることです」と私は申し上げてしまいます。新築でも難しいですが、リフォームの場合元々あった仕上げを解体した後の状態にも左右されるため、そう簡単にはいかないのです。プロだからこそ避ける工事があります。

李朝家具、円形の間接照明等、カットするときに死ぬほどホコリまみれになる壁面の石調タイル等、語るべきところは多いですが、TV下のエタノール暖炉が白眉かと。

エコスマートファイアーを扱う株式会社メルクマールさんHP↓https://ecosmartfire.mmlproducts.com/

東京は青山、関西は芦屋に当時はショールームを構えていらっしゃいました。また別の機会に詳述したいと思いますが、エタノールを燃料にする室内用暖炉です。“火という飾り”としての暖炉という位置づけで、スタッフの方にもそのような説明を聞きましたが、さにあらず。これ暖かいです、とても。

 

という現場について。ちょっと浅い内容になってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました!

2022年7月

株式会社カラフルライフ 代表 清水

 

 

 

リノベーションに興味がありそうな方とシェアをお願いしますm(_ _)m

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

カラフルライフ
リフォーム・リノベーション、不動産仲介業、注文住宅営業など、“一般顧客向けの”不動産業・建設業を20年提供してきました。営業、プランナー、デザイナー、現場監督と、幅広く網羅した仕事をしてきています。中古住宅流通+リノベーションの住宅の買い方をするに、せっかくなのでこれまでの経験を知っていただきたく、連載しているブログです。