積み上げ木パネルはこうやって造る。リノベーションでやってみたいワンポイント

 

こんにちは。リノベーションの人の(株)カラフルライフの清水です。

 

今回は施工事例:「マンションリノベーション 兵庫県宝塚市のA様邸」「同じく 宝塚市をマンションリノベーションY様邸」などで採用した、

材木で組んだ積み上げ木パネルについてお伝えします。

 

せっかくリノベーションをするのであれば、ちょっと違うところを作りたいと、皆さん思うのではないかと思います。壁、床、照明、キッチン等々、無限にできることはあるのですが、その中の一つ、2013年に初めて作り、その後何回か自分でもやり、会社の後輩も派生していってくれたのがこちらです。宝塚市マンションリノベーションの事例写真。キッチン腰木パネル

↑こちらは2017年頃に作った友人宅。オリジナルのお住まいを施主さんのご好意で実際にご覧いただき、「このままやって欲しい」とのことでそのままやりました。不思議なもんで同じ感じで作りましたが、雰囲気は違います。それこそがこのような既製品でないものの良さです。

 

リノベーションにおいて、キッチンをどう見せるか、もしくはどう隠すか、というのはかなり重要な問題になることが多いと思います。隠し方は無限にあります。

↑同じ木でもこのように隠したり。こちらは2005年に私が最初に作ったリノベーション、宝塚にあった当時の自邸です。このアイデアは私ではなく、師匠(?)である当時の社長にいただきました。ベニヤ板にオイルステンで塗装した、ラフな仕上げ。今では珍しくなくなりましたが、このような本来仕上げ材でないもので仕上げるのは、当時としてはかなり斬新でした。

↑西宮市で2008年頃作ったもの。キッチンを隠し、カウンターを設置しています。カウンターの置き方も様々ですが、こちらは無垢一枚板のカウンター。かなりの重量のため、支えが必要になりました。細かいですがその上の笠木も同じく無垢材で作っていて、かなりコストをかけています。写真では伝わり切りませんが、良い素材のものを使うと本当に空間が映えます。

以前大林組の設計士の方のお住まいを造るお手伝いをしましたが、その方曰く、「重くて厚いフローリングを使うと、文字通り重厚感が出る。それは写真には写らないけど、実際に見れば分る。だから重くて厚い無垢フローリングを選びます」。そういう話かと思います。

 

木積みパネルの最新としては、こちら。↓名古屋市でお任せいただいたリノベーション現場にて、この手法を個人的には完結させた感があります。キッチンではありませんが、玄関入ってすぐの廊下に。ちょっと粗い写真しかないのが残念です。

 

このような写真映えするパーツの作成については、例外なく元ネタがあります。この積み上げ木パネルについてもやはり元ネタを施主さんが持って来られ、「だいたいこんな感じで行こう」と共有。試行錯誤して作っていったものばかりです。

 

「どこにもないオリジナルなものをして欲しいんです!」という方もいらっしゃるかも知れませんが、かなり望み薄です。それを望む場合、イメージを伝え、予算を渡して、「絶対文句言わんから」という条件では無いと、普通我々リフォーム屋さんは取り組みませんので。また、完全オリジナルなものというのは、ビジネスモデル同様に住宅には存在しがたいので、少なくとも事例をモチーフに拡げる、カラースキームを変える、AとBを組み合わせる、くらいでないと達成されないと思います。いずれにせよ今の世の中、写真でのイメージ共有をしっかりして、作り上げましょう。

 

さて実際どのように造っていったのかと言えば、一番上の宝塚の事例では、完全に私が現場で指示して作りましたが、名古屋での事例なると、このような積み上げ表を作成し、

この積み上げ表通りに材木にナンバリングした状態で納品してもらいます。ちなみに積み上げ表は色々試した結果エクセルで作ってます。

現場で考える必要がほとんど無くなり、感覚に頼らなくて良くなります。その分良い意味での乱雑さは無くなりますので、一長一短かなとは私は思っています。

 

積み上げ木パネルの納品写真 名古屋

しっかりきっちり梱包して送ってくださったのは、大阪府池田市にあるブレットジャパンさん。かなり、面倒な作業だったと思いますが、そういうときに職人さんやメーカーさんを突き動かすのは、私の知る限り熱意のみ(笑)。オーナーの小栗さんのおかげです。本当にありがとうございました。HPはこちら↓

https://www.bulletjapan.co.jp/

 

使っている材料は、横から見るとよく分かりますが、

名古屋マンションリフォーム 木パネル積み上げ

めっちゃ色んな種類が混ざっています。これらは施主さんとブレットジャパンへ足を運び、実際に選んでもらっています。どのくらい混ざっているかというと、

厚みで19㎜と38㎜の2種、出幅で70㎜と90㎜、115㎜の3種、材種でMDF材で無塗装/ライト/ミディアム/ダークの4種、スチームドライウッドの無塗装/オイルステンクリア/同ダークの3種類、合計34種類の材料を使っています。全く同じ材木は基本的に2枚しかない。私はこういう表を作るのがものすごく苦手なため、表を作っているときは気が狂いそうでした。施主さんにこれと上の表を送りましたが、「すいません、お願いします」としか言われませんでした。そりゃそうでしょうね(笑)

 

ほんの2,3㎡のエリアですし、何十万円もかかるものではありません。普通の壁紙でも暮らせる訳なんですが、こんな感じで魂注いで作った空間が家にあってもいいのではないかと思います。合板フローリング、壁紙、丸いシーリングライトから感じ取れない熱量を感じてもらえると嬉しいですね、特にお子さんたちに。

 

お読みいただきありがとうございました。「ああ、こんなことを家でもできるんだ!」「そういう家の方が確かに居たい空間になるかもなー」とでも思っていただければ嬉しいです。家はもっと自由にできますよ。

 

株式会社カラフルライフ清水

 

 

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カラフルライフ
リフォーム・リノベーション、不動産仲介業、注文住宅営業など、“一般顧客向けの”不動産業・建設業を20年提供してきました。営業、プランナー、デザイナー、現場監督と、幅広く網羅した仕事をしてきています。中古住宅流通+リノベーションの住宅の買い方をするに、せっかくなのでこれまでの経験を知っていただきたく、連載しているブログです。