こんにちは。「損をしない家の買い方を世の中に広めたいリノベーションの人」、
株式会社カラフルライフの清水です!今日もよろしくお願いします!!
今回はリフォーム・リノベーションをしてくれる建築職人さん不足。「職人クライシス」について書いてみます。
2019年~2020年の間に関西の某新聞社より、5回に渡ってコラムを執筆させていただく機会をいただきました。今回転載の分は2019年7月19日に新聞朝刊に
掲載されたものです。住宅リノベーションを通じて
見えてくる社会問題について知っていただき、
お考えていただければ幸いです。
本記事のテーマ
リフォーム・リノベーションをしてくれる建築職人さん不足。「職人クライシス」について考える
内容:
④リノベーションしようにも人がいない??建設業界の職人不足が不安です
②屋根瓦が飛び、水が漏っても、誰か助けに来てくれるとは限らない
③「宅配クライシス」よりもまずい、「職人クライシス」
④本記事から1年半が経過した2021年1月。コロナ禍に思う職人クライシス
筆者紹介:
□不動産仲介業・新築販売業を約10年経験
□関西のリノベーション会社の立ち上げから牽引し、年商15億円の会社に成長させました。
□日本有数の富裕層向けリノベーション会社のマネージャーを経験
□日本ホームインスペクターズ協会の認定インスペクターです
賃貸、投資物件、商業ビルなどについてはほぼ未経験なのでお話できることはありませんが、個人邸については不動産業、建設業両面からお伝えできると思います。
では「リフォーム・リノベーションをしてくれる建築職人さん不足。「職人クライシス」」コラムの転記及び追記を書いていきます。
リノベーションしようにも人がいない??建設業界の職人不足が不安です
仕事をしながら未来を憂うことがありますよね?私にとってそれは、すさまじい建築現場の職人さんたちの高齢化。現場はおじいちゃんばっかり(失礼!)。「未来について憂うのではなく、自ら動いて未来を作れ」と言われても、職人は年をとり、若手は増えない。
そっち方面の仕事はしていないので確たることは言えませんが、重要文化財や伝統建築の職人であれば、あるいは「目指そう」という日本の若者がいるのかも知れないけど、一番必要とされる市井の職人が、いない。まあ今から10年くらいはいるかもしれないけど、20年後は本当にいなくなってると思います。
屋根瓦が飛び、水が漏っても、誰か助けに来てくれるとは限らない
不動産仲介業をスタートキャリアに、リフォーム業、リノベーション(間取り変更を伴う大規模リフォーム)を生業にして20年が経ちます。ほとんどの社会人がそう思っているように、私も自分の「住まいに関わる仕事」は世の中にとって非常に大切で、なくてはならないものだと思っています。毎日消費者と接し、現場へ出向き、見えてくるものについて、ちょっとずつ、お話します。
2018年6月18日、大阪府高槻市を震源とする地震が発生しました。同年9月、大型の台風が2回、大阪を襲いました。被害に合われた方々には心よりお見舞い申し上げます。大阪各家で瓦が飛び、屋根が剥がれ、フェンスが倒れた訳ですが、2019年6月現在、まだこの補修が終わっていないのをご存知でしょうか?
pic:Peggy und Marco Lachmann-Anke from Pixabay
台風一過から9カ月。大阪北部を車で回ると、まだ屋根にブルーシートがかかっているところがここそこに見えるのを目にしました。9月に折れた雨樋を直し終わったのが7か月後の4月、すっ飛んだ門扉が来るのが11カ月後の8月、壊れた雨戸は1年経ってもまだ納品待ち。運よく直ぐに直してもらえた人もいるでしょうが、被害が大きかったこともあったのでしょうが、このスピード感の無さは10年前とは全く別世界です。
様々な現場監督、屋根屋さん、外構業者さんと話をする中で、「2019年の台風シーズンまでには何とか直るんちゃうか?」とボケか誠か分からないような話が現場ではまかり通ってます。そう、職人さん、建材屋さんたちは被害を一刻も早く直す、ということを諦めています。少なくとも私にはそう見えているし、実際にそうであり、諦めざるを得ない状況です。工事をしてくれる職人さんがいないんです。商品があったとしても。お金を倍、払ったとしても(倍払ったら来るか…笑)
「宅配クライシス」よりもまずい、「職人クライシス」
2018年のことだったか、日経新聞に「宅配クライシス」という記事が掲載されました。宅配業者さんがいかに足りないか、激務かという内容でした。それ以降再配達を無くすための宅配ボックスが設置されるなどの対応がなされ、だいぶましになったようですね。よかったよかった。
では「建築職人クライシス」になったときにはどうでしょう。「屋根が飛んで雨が漏ってるけど、職人さんが来てくれない」という日はもう迎えてしまいました。「基礎コンクリートを打ってくれる職人がいない」「柱を立ててくれる大工がいない」「クロスを貼ってくれる人がいない」という日が間近に迫っています。
荷物は人を増やせば配達できるかも知れないけど、ヤマトさんの集荷場へ取りに行けば受け取れるだろうけれども、建築現場はそうもいかない。現に多くの外国人の職人さんが働いてくれている東京でも、現場で日々を過ごしながら、様変わりするであろう10年後の現場を憂う。あなたの家の修理をしてくれる人が、10年先もいればいいのですが。さあ、どうしよう。
:ここまで2019年7月19日某新聞朝刊掲載コラムを加筆修正
本記事から1年半が経過した2021年1月。コロナ禍に思う職人クライシス。
余りの無策が目に余るコロナ禍の、現在2回目の緊急事態宣言中です。「医療崩壊と言っているが、このままでは飲食店から壊れていき、社会崩壊になる」というコメンテーターの話が耳に残りました。治療してもらえて当たり前、を前提として検討されていた医療費や健康保険。この当たり前の医療体制が崩壊し、飲食業界が崩壊し、旅行業界へ…、と連鎖していくイメージでしょうか。
「当たり前のことを当たり前に、当たり前ではないくらいやり続ける」のが、エキスパートとしての日常であると思います。派手さはなくとも、200点を取れる日は無くとも、常に100点を取り続ける。多くの日本人がやってきたことが、医療の現場において政治の無策を原因として起こらないことを願うばかりです。
2019年7月に私が上に記したコラムも、「それまで当然あったサービスがなくなった」、「社会崩壊」の一端です。資本主義市場経済において、「神の見えざる手」が作用しないことが、ここ30年で明らかになり、すさまじい冨の偏重を生んでいます。職人不足についても、需要と供給の問題であり、「本当に足らなくなったら、どこかから供給が生まれる」と10年前まで思っていましたが、正直、怪しいと思っています。
職人さんの学校を作ってるところもありますが、早晩、職人がお客様を、仕事を選ぶ日が来るかも知れません。リノベーションどころかリフォーム自体が富裕層のなせるわざ、になったり…。私はその職人さんの学校を作ることや、世の中にDIYをする流れを作り出すことにも関心がありますが、そんな微力を集めていくしかないのだろうと思います。
建築職人さんやそれを取り巻く私のような存在も、読者のみなさんのしている百貨店のバイヤーさんも、スポーツ選手専門の整体師さんも、大阪市役所の公務員さんも、みな自分自身の生活を成り立たせることも含め、社会を成り立たせるインフラの一部です。社会崩壊など起こさせないよう、持ち場をしっかり支えていきましょう。
お読みいただきありがとうございました。少しでも衣食住のうちの一つについて、リテラシーを増やす一助となれば幸いです。








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